モンゴルのむかし話
Ch.チメグバータル監修
籾山素子訳・再話 藤原道子絵
はてしなく広がる大草原で、馬、羊、牛などの家畜と暮らすモンゴル人。生きのびていくための知恵と教えにあふれた話を25話紹介。 モンゴルには、はてしなく広がる大草原があります。人々はそこで家畜(馬、羊、山羊、牛、ラクダ)を飼って暮らしています。家畜が草を食べつくさないよう、人々はそれぞれの場所を決め、季節ごとに移動しながら広い草原のあちらこちらに少しずつ散らばって暮らしています。生きのびてゆくためには、何よりも自分自身の知恵と勇気を信じていくしかありません。モンゴルのむかし話には、勇気を出し、知恵をはたらかせ、さまざまな困難を乗りこえていくことの大切さが語られています。また、モンゴル人は自然の中で生まれ、自然の中で暮らし、自然の中で亡くなっていきます。大切な家畜が食べる植物、それを育む山や川を大切にします。むかし話には、人が自然や動物と共生していく姿も多く描かれています。 ▼二頭の馬/領主に頭はあるか?/道で出会ったバダルチン/かしこいウサギ/犬になった若者/馬頭琴に聞きほれて/金のコマを持つ少年/人を泊めない家 他 ●二頭の馬 ●おしゃれな坊さんをやりこめた話 ●クマとオオカミと犬 ●領主に頭はあるか? ●道で出会ったバダルチン ●かしこいウサギ ●二人の息子 ●ラクダが角なしになったわけ ●犬になった若者 ●かしこいワシ ●ウサギのくちびるが割れているわけ ●みなし子のブシ少年 ●馬頭琴に聞きほれて ●金のコマを持つ少年 ●助けてくれたクマ ●人を泊めない家 ●クマ ●ガハイ・メルゲン・オトチ ●犬とネコとネズミ ●三人のなぞ解き兄弟 ●みみずくとカラス ●人が家畜を食べるようになったわけ ●ケチな奥さんとバダルチン ●宝の三つのくだもの ●イフアリムとバガアリム 内容説明 満天の星の数ほどの知恵と勇気を!自然の中で生まれ、自然の中で暮らし、自然の中で亡くなっていく。モンゴルの遊牧民たちに語りつがれてきた、知恵と教えがいっぱいのむかし話を25話紹介。 著者等紹介 Ch.チメグバータル[CH.チメグバータル][Ch.Chimegbaatar] モンゴル言語学博士。モンゴル国立大学モンゴル語・文学部卒業。モンゴル科学アカデミー研究員、モンゴル国立大学講師、東京外国語大学外国人研究員、日本福祉大学研究員などを経て、現在、「東京モンゴリアンアカデミー」主宰 籾山素子[モミヤマモトコ] 信州大学人文学部卒業。北方アジア遊牧民の歴史、文化、習俗に関心を持つ。1999年、東京モンゴリアンアカデミーでモンゴル語を学び始める。この年、初めてモンゴルへ。2004年、モンゴルのアルハンガイ県ツェンヘルの子どもたちへ、日本の紙芝居や絵本を翻訳して届ける 藤原道子[フジワラミチコ] 桑沢デザイン研究所グラフィックデザイン専攻科卒業。星条旗をモチーフに個展「123の仮面展」(渋谷西武)開催。NHK教育テレビ子ども番組の仮面を制作。1972年から74年にかけて、ニューヨークに滞在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)