モンゴルとは

モンゴル民族は、モンゴル高原(現在のモンゴル国中華人民共和国内モンゴル自治区を合わせたものにほぼ一致する地域)を中心に、主に内陸ユーラシアに居住する、モンゴル諸語モンゴル語を母語とする人々を指す。現在、モンゴル国の人口は約260万人(「統計月報」200612月号)。内モンゴル自治区住民の人口は約581万人、ロシア共和国に帰属するブリヤート共和国の人口は約40万人である。歴史的・政治的な原因の下に、モンゴル民族はいくつもの国境を隔てて、分断されて暮らさざるを得なかった。

 13世紀チンギス・ハーンの時代にその名の下に集まったモンゴルの人々は、帝国の滅亡後、漢民族の王朝である明朝、さらに17世紀からは満州族による清朝の支配下に入っていった。辛亥革命(1911年)の直後、漢民族に対し独立を宣言するが、内モンゴルを含む大モンゴル独立の構想は挫折し、結局、1921年ソビエト赤軍の後押しで達成された革命によって、中国からの視点では「外モンゴル」と呼ばれる北部の一部のみがモンゴル民族の独立国家「モンゴル人民共和国」として誕生した(1989 年以降、国名は「モンゴル国」となった)。その結果として、狭義の「国民文学」の歴史を記述することができたのは、モンゴル人民共和国のみであった。

 モンゴル語はトルコ語などと同じくアルタイ諸語に分類され、中国語と大きく異なる。また、口語としてのモンゴル語諸語、また諸方言内の差は、日本語に例えれば、大阪弁と共通語程度のものから、通訳が必要なほどのものまで様々だが、文章語は程度の差こそあれ、共通のものとして機能している。