2025年4月26日(土)、14時〜16時、神保町ブックセンターにて、モンゴル人写真家 BOR INJINAASH(ボル・インジナーシュ)氏をお迎えし、写真講演会・交流会を開催いたしました。
参加人数は10名。当初1時間を予定していた講演会は、参加者の皆様の熱心なご質問や活発な意見交換により、予定を大きく超えて、2時間半にわたる充実した時間となりました。
BOR INJINAASH氏は、自身の辛い生い立ちや、モンゴル社会に対する失望と、それでも捨てきれない希望について、非常に率直な言葉で語ってくださいました。また、写真家としての歩みだけでなく、今後映画制作にも挑戦したいという夢についてもお話しされました。
講演ではトークショーに加え、氏が手がけた数多くの写真作品について、一枚一枚丁寧に解説が行われました。単なる写真紹介にとどまらず、都市と草原のはざまで生きるモンゴルの人々の暮らし、文化の変容と葛藤、社会の現実とそこに息づく希望を、深く掘り下げた説明がありました。これにより、参加者一人ひとりにとって、モンゴル社会への理解を大きく深める貴重な学びの機会となりました。
さらに、今回は参加者一人ひとりが自己紹介を行い、交流を深めることができました。特に、モンゴル語を学んでいる高校生が一生懸命にモンゴル語で自己紹介をし、BOR INJINAASH氏も限られた日本語で懸命に応える場面があり、お互いに心を通わせる、温かい交流の瞬間となりました。
講演終了後には、氏の写真作品2点が購入され、参加者の皆様からのあたたかい支援の気持ちが、形としても表れました。
また、講演会後、神保町ブックセンターのカフェにて、カレーを囲んでゆっくりと休憩する時間も持つことができ、BOR INJINAASH氏にも自然な笑顔が見られたことを、心からうれしく思います。
【主催者より】
今回の講演会に合わせて、私自身もBOR INJINAASH氏の初の写真集『GLIMPSE OF US』を購入しました。
彼の作品は、雄大な自然の美しさを撮るのではなく、日常の中で生きる人々の姿を、まるで知り合いのような親しみを感じさせる温かさで映し出していました。
日々の暮らしに宿る力強さ、儚さ、そしてやさしさ――彼のまなざしを通して、モンゴルという国の「いま」を心から感じることができました。
この機会に参加してくださった皆様に、心より感謝申し上げます。今後もこのような交流の場を大切に育てていきたいと願っています。
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